在宅訪問管理栄養士として活躍する、高橋瑞穂さんを取材しました!
こんにちは。かおりんです。
みなさんは、「在宅訪問管理栄養士」という仕事を知っていますか?
「在宅訪問管理栄養士」は、
療養者や家族の立場や思いが分かり、
最期まで口から食べられることを支援できる管理栄養士です。
また、療養者や家族(介護者)が悔いを残さないような療養生活を送るための、
食・栄養の支援者でもあります。
https://www.dietitian.or.jpより引用
最期までおいしいものが食べたいと誰もが思いますよね。
在宅医療にとても重要な「食」という分野の
プロフェッショナルなんです!
そんな私たちの存在を、いろんな人に知ってほしい!と
kanattaでの起案に挑戦された、
在宅訪問管理栄養士の高橋瑞穂さんにお話を伺いました。
高橋瑞穂さんの起案はこちら
管理栄養士になろうと思ったきっかけはなんですか?
瑞穂さん:進路を決める時に資格の本を見て、
臨床心理士か管理栄養士がいいなぁと直感で思ったんです。
当時、数学や化学の方が得意だったので、
それなら理系に進もう!と思い、
管理栄養士の方に進みました。
母は私が小さい頃から
お菓子教室や料理教室、パン教室に通っており
私はお菓子教室に連れて行ってもらったり
母が料理教室で習った料理を家で作ってもらったり。
また、お菓子作りに興味を持った時
母が教えてくれたのですが
プロが使う器具が揃っていてなんでも作ることができました。
私が作って、家族や友達が喜んでくれて、
嬉しくなってもっとたくさん作って…
自分でレシピを工夫してアレンジするまでやっていました。
食に興味を持つ環境は十分整っていたと思います。
大学卒業後は、委託給食の職場に行きましたが、
もともとは病院の栄養士志望だったんです。
病院に栄養士は1,2人のみなので、狭き門なんですよね。
まずは実務経験を積もうと思って働いていましたが、
急にふと、
「食材を切ってる場合じゃない!!」
と思ったんです。(笑)
そこから、健康保健施設の勤務を経て、病院に正社員として就職しました。
6年間病院で働きましたが、
上司が優秀な方で、
人としての部分でもたくさん教わりました。
栄養士会などの公的な研修会だけでなく、
多種多様な医療従事者がいる有志の勉強会にも参加し始めて、
チャレンジすることの楽しさを学んだのもこの時ですね。
かおりん:自分の直感を信じて突き進むタイプなんですね!!
念願の病院勤務から、
在宅訪問にシフトチェンジしたのはなぜなのでしょうか?
病院から、在宅訪問の分野に
瑞穂さん:在宅訪問管理栄養士になったのは、
おばあちゃんが最期まで、
病院ではなく家で過ごしたいと言って
私の母と伯父が懸命に介護していた
ことが大きかったです。
私、実はめちゃくちゃおばあちゃん子で。
おばあちゃんの味で料理しますし、
おばあちゃんだったらどうするかを今も考えます。
おばあちゃんの最期に、「何を食べさせたらよいか?」と母から相談を受けて、
大好きなおばあちゃんに最期まで食べてほしいとの思いで、
必死に答えたことを今も鮮明に覚えています。
住み慣れた自分の家にできるだけ長くいたいと思うのは、
自然なことだと思いますし、
最期まで食べる喜びを提供して、
自分がお役にたてるならと思い、
在宅訪問管理栄養士として活動しようと決めました。
1件1件の仕事を大切に
瑞穂さん:在宅訪問って、人の家に入り込むので、
仕事上の関係というより、
親戚みたいな、仲良しのお隣さんみたいな感じでいたいなと思っています。
だからこそ、なんでも言える関係を作りたい。
食事を通して、一時でも幸せな時間を過ごせればと思いますし、
そのために、いかにパフォーマンスを高めるかが重要になってきます。
なので、勉強会にも積極的に参加して学んでいますね。
自分の身になれば、
患者さんにもたくさん還元できますし。
もともと、地道にこつこつやるタイプで、
深く知り合ってからの方が、
より信頼を得られる方だと思うので、
じっくり関わっていきたいです。
クラウドファンディングへの挑戦
瑞穂さん:周知活動の方法もいろいろ考えていたのですが、
一方通行ではなく、双方向で関わり合える所がいいなと思い、
クラウドファンディングにしました。
1人1人にメールやLINEをしたり、
お客さんで人脈が多い方にお手伝い頂いて、
広めてもらったりしました。
勉強会に行った時
クラウドファンディングのページを
自己紹介にも使ったりして。
面白そうだから教えて!っていう人もいました。
在宅管理栄養士を広める理由
瑞穂さん:栄養士は食事にあれこれうるさくて、
怒られるって思ってる人もいるようですし、
仕事をやる中で、
本当の管理栄養士の仕事って、あまり知られていないんだな
と思ったんです。
いいイメージを持つ人が増えると、
業界としても仕事が増えてプラスになるなと思って。
あと、地域にもっと根付いた活動ができればいいなと思っています。
町のお医者さんがあるように、
町の栄養士さんがある社会ができたらいいですね。
私のおばあちゃんは地域でとても評判がよく、
ご近所の方によく声をかけられていました。
昔のように、
地域の人が声をかけあってみんなで支え合う。
そういう繋がりのある社会にするために、
活動していけたらいいなと思うんです。
将来のビジョンは?
瑞穂さん:ゆくゆくは後輩育成などもありだと思いますが、
今は患者さんと関わりを一番は大事にしたいです。
マンツーマンの方がその人の事を深く知れますし、
人間関係が学べるので。
まず3年は、自分の技術を患者さんのために使って、
現場でしっかり経験を積みたいですね。
経験を積む中で、自ずとやりたいことも出てくると思いますし。
今はできることにチャレンジしたいと思います。
クラウドファンディングもその一つですし、
栄養ケア・ステーション(栄養ケアを提供する地域密着型の拠点で、日本栄養士会の認定が必要)
の認定を受けるために事業計画も思案中です。
基本、自分でできる力の1.2倍であればやろうと思っています。
自分の力の範囲内であれば、成長はないですしね。
友達からは、瑞穂ちゃんは家庭に入るものだと思っていたと言われ、
今の姿はかなりみんなの期待を裏切っているようです(笑)
目の前の一人を大切にしながら、前進する瑞穂さん。
管理栄養士が地域にいるのが当たり前!という社会になれば、
もっと健康で幸せな生活が送れるのではないでしょうか。
瑞穂さんをもっと詳しく知りたい方はこちら↓↓↓